本稿では、Adventure Tours社における顧客とカスタマーサービス担当者の対話を通じて、顧客の要望に合わせたアクティビティ選定のプロセスを分析する。
カスタマーサービス担当者は、同社の「10 years of experience(10年以上の経験)」を強調し、最も人気のあるパッケージとして「white water rafting(ホワイトウォーターラフティング)」と「hot air balloon(熱気球)」の組み合わせを提案した。しかし、顧客は「jagged rocks(ギザギザの岩)」が転がる川に「rubber boat(ゴムボート)」で飛び込むことや、「wicker basket(籐のバスケット)」で空中に浮かぶことに強い懸念を示し、これらの選択肢を拒否した。
次に担当者は「hang gliding(ハンググライダー)」を提案し、これを「closest you can get to flying(空を飛ぶことに最も近い体験)」と形容した。しかし、顧客はこれを「flimsy kite(頼りない凧)」に身を縛り付けられるようなものだと捉え、再び拒絶の意を示した。このやり取りから、顧客が求める「exciting(刺激的)」な体験には、物理的な安全性に対する明確なラインが存在することが読み取れる。
顧客は最終的に「something exciting but safer(刺激的だがより安全なもの)」という条件を提示した。これを受け、担当者は「mountain biking(マウンテンバイク)」や「rock climbing(ロッククライミング)」、「street luge(ストリートリュージュ)」といった選択肢を挙げた上で、最終的に「hiking trip through the Himalayas(ヒマラヤでのハイキング)」と「dog sledding journey(犬ぞりの旅)」を組み合わせたパッケージを提案した。
この対話は、サービス提供側が「Adventure Sports」という看板を掲げているとしても、顧客一人ひとりのリスク許容度は大きく異なることを示している。顧客の「That's more like it(それこそ求めていたものだ)」という反応は、極端なアドレナリン放出を伴うスポーツよりも、自然との調和や制御可能な範囲での冒険が、多くの顧客にとっての最適解であることを示唆している。